この記事は恐らく2022年アニメ放送予定である2期のラストシーンになるであろう『メイドインアビス』10巻までのネタバレ、及び小池一夫著『人を惹きつける技術』の内容を多大に含んでいます。気を付けて潜るように。
物語とファプタを構造から考えるコラム的記事です。
ファプタは優しい子
善処します。前向きに検討します。そして、行けたら行く。
考えておくそす。
僕、31年生きてきたんですけど、これ系統のセリフで初めて本当に可能性がありそうな物を見ました。飲みに誘ったら来てくれそう。完全にリコさん隊の仲間になるかはわかりませんが。
烈日モードの時はうちは一族ですか?って思うくらい充血してましたけども。
目が多いのが好かんシャイガールなだけで所々柔らかい表情は見せていたんですけどね。忌まわしき腹痛卿に記憶をぶっ飛ばされる前のレグとも穏やかに過ごしていたようですし。プルシュカに対しても優しい。
ガブの存在も大きかったのでしょう。生い立ちの割には真っ当に育っていたわけですね。
そうです、生い立ちの割には。
言ってみればヴエコによるガンジャ隊の回想がファプタの生い立ちそのものと言えるわけですが、壮絶なんてもんじゃないわけです。
キャラクターの起承転結
はい、ここで『人を惹きつける技術』第5章を見てみます。キャラクターを創るための起承転結が書かれていますね。
過去や口癖、その他緻密に考えられたもろもろがキャラを起てるというのはこの本を読んでもらえればわかります。
う~ん……前述した通り、ファプタちゃんのキャラの起ち方がハンパじゃないです。
村編が始まったのが6巻。完結が10巻。3層に比べると全然違います。(まぁ3層あたりの短さは大人の事情もあったみたいですが)
その長編の中心人物です。つくし卿もそれ相応の力の入れ方をされていたのではないですかね。
というかそうであってくれ。イルミューイの物語を「あぁ、あんなのいくらでも思いつきますよww」とか言われた日にはこっちが絶望してしまう。
7層にはあれ以上のドシガタエピソードが待ち受けているのでしょうか。
そして、レグがイルぶるに風穴を開ける所が承から転にかけてでしょうか。
暖かな闇から生まれた姫は、奈落を光と熱で焼き尽くす烈日となります。そう思うと確かにヴエコにとっては、ファプタはイルミューイに似てないかもしれませんね。
それでも6層の原生生物による数の暴力には屈しかけるわけで、やっぱり6層ってヤバめに仕上がってるわ……となるのと同時にワズキャンはん何してはるんどすか?ともなるわけで、あんなに強そうで怖かったのに、思わずおじさんの僕も「ファプタがんばえ~」と言ってしまいますね。
そして、結です。
「漫画のラストシーンでは、登場人物がニコッと笑うこと」
と教えました。ラストシーンに可愛いキャラクターが描ければ本物です。
引用:小池一夫著『人を惹きつける技術』
考えておくそす
おどけるような表情でそういうファプタは僕の目にも眩しく見えました。
でも、それは烈日というにはあまりに優しい、奈落にさす一筋の光といった感じです。
10巻最終ページのように。
読んでくれてイェンメェ。
では、子供たちを実験台にして呪いをかいくぐる技術を発明せんとしていたわけですが、これをどう見るか。全ては探窟家としての性…
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